月2980円で、国語・英語・算数に加え、プログラミングや漢検対策も学べる人気のタブレット講座「スマイルゼミ」には、2種類の英語講座があるのをご存知ですか?
一つは、スマイルゼミの月額料金だけで学べる「標準講座」で、もう一つが、有料オプションの「英語プレミアム」です。
「英語プレミアム」ってなに?プラスで料金を払うだけの価値があるの?という方向けに、実際に「英語プレミアム」のオプションを付けている筆者が、「標準英語」との違いをまとめてみました。
結論だけ先に言ってしまえば「英語プレミアム」は必ず入った方がいい、というのが個人的な意見ですが、その理由を含めて内容をご紹介していきます。
英語プレミアムってどんな講座?
公式サイトはこちら(https://smile-zemi.jp/shogaku/tsuduku/english.html)から。
2018年に子供が好きな英語教材 最優秀賞を受賞したという、スマイルゼミの「英語プレミアム」には3種類の講座があります。
HOP(1~2年生向け) 月額680円
STEP(3~4年生向け)月額680円
英検(5級~2級)月額2980円
入会するときに、どのオプションを付けるか(または英語プレミアムを受講しないか)を自由に選択できます。
HOPについて
まずHOPでは、「英語で絵本を聞いたり」「英語の歌を聴いたり」することができます。
ですが個人的には、小学校1年生であっても、こちらのHOPは飛ばしてしまって構わないと思います。
最近はYoutubeで英語の歌やアニメが無料でたくさん見られますので、月に680円(1年で8160円)も払わなくても、英語に親しむことは十分可能です。
Super simple songs(https://www.youtube.com/user/SuperSimpleSongs)
Babybus(https://www.youtube.com/channel/UCwYFFFgr4wl5Oby8gBbAZzg)
などのチャンネルで十分代替可能です。
もしくは月額料金を払う余裕がある場合、月1000円前後で25000冊の英語の本が読み放題になるアプリ
「epic(https://play.google.com/store/apps/details?id=com.getepic.Epic&hl=ja)」
などを利用する方が有効だと思います。
STEPについて
小学校低学年からスマイルゼミを始める方に、おススメなのがこちらのSTEPです。
その理由は三つ。
1:1年間の学習量が2倍以上になる
2:フォニックス学習ができる
3:英会話の基礎を学べる
「標準英語」と難易度が近いので、この記事では主にこちらの「英語プレミアム STEP」と、「標準講座」の違いについて後述していきます。
英検対策
お子さんが既に英検を考えられているご年齢・習熟度であれば、おススメなのがこちらの英検対策レベルです。
英検のテキストは堅苦しいものが多いですが、現代的なイラストを用いて、可愛く楽しく英検対策問題に取り組むことができます。
ただ、月額料金がスマイルゼミの月額料金とほぼ同額…と高額ですので、無理に受講する必要はないと思います。
「標準英語」はどんな講座?
月額有料オプションの「英語プレミアム」と比較するために、追加料金なしで学べる「標準英語」もどんな講座か見てみましょう。
こちらは実際の1年生の「標準英語」受講画面です。
毎月送られてくるのは、こちらのように4~5講座です。
はっきり言って少ないです。
その内容も、フラッシュカードが2種類、簡単なゲームが1種類、まとめもんだいが1種類、と至ってシンプル。
算数や国語に比べても内容が薄いです。
有料オプションとの差別化を図っているのだと思いますが、あまりにも心もとない。
最初からスマイルゼミは月2980円に、英語プレミアムオプション680円を付けて、月額3660円の受講料なのだと割り切ってオプションを付けてしまった方が良いです。
一応中身も見てみます。
標準英語「フラッシュカード」
フラッシュカードはこのように、画像と単語が表示されているものを、1回で8種類前後覚えます。
まず最初に音声が読み上げられ、それを真似する。
次に2回繰り返して真似をする。
最後に素早くフラッシュされるので、真似をする。
の3ステップです。
単語を覚えるだけならこれでよいのかもしれませんが、これなら家でフラッシュカードをするのと変わりません。
発音を確認してくれるシステムもありますが…精度が低いのが難点です。
この発音確認は英語プレミアムにもあるのですが、昔流行ったリズムゲームのように、緑のラインが流れてきた瞬間に発音しないと、うまく認識されません。
タイミングを合わせるのが小さい子には難しいため、発音がしっかりできていても「Try again」と表示されてしまい、子供がイラつく…という場面が多くありました。
上の図のように、音の強弱を認識しているだけですので、実際に発音がうまくできているか…のチェックにはなっていないと思います。
標準英語「理解度確認ゲーム」
フラッシュカード2回の学習のあとは、簡単なゲームにチャレンジできます。
この月は「色」がテーマでしたので、読み上げられた色のカードにタッチする、という内容のゲームです。
読み上げられるのは、あくまでも「Red」や「Black」などの単語のみ。
単語学習だけで、一か月の学習が終わってしまいますので、どう考えても内容が不足しています。
「標準英語 まとめ問題」
フラッシュカードとゲームで単語を覚えたら、最後はまとめ問題にチャレンジしてみましょう。
問題は全部で5問です。
…5問!圧倒的に少ないです。
あっという間に終わります。
子供は学習したらもらえる「スター」稼ぎのためにパパっとやっているようです。
読み上げられるのは、やはり英単語だけです。
「英語プレミアム(STEP)」の学習内容
さあ、ではいよいよ英語プレミアムの学習内容を見ていきましょう。
「HOP」の内容は簡単すぎて、「英検対策」は月額料金が高いため、比較しやすい「STEP」を例にとっています。
学習数はご覧の通り、1か月あたり8~9講座と、倍近く増えています。
1つ10分もあればできてしまいますので、最低限このくらいは欲しいです。
画面下部に、覚えた「たんご・フレーズ」をカウントする機能がついていますね。
英語プレミアムでは「単語」だけではなく「フレーズ」「文章」を覚えることができます。
では、次に学習内容を詳しく見ていきましょう。
Phonics学習
「英語プレミアム(STEP)」ではフォニックスを学ぶことができます。
フォニックスというのは、英語の発音ルールのようなもので、「A」を「エイ」ではなく、発音するときの「ア」という音でそのまま覚えていきます。
ルールはたくさんあるのですが、一度覚えてしまうと初見の英単語でもなんとなく読めるようになるため、アメリカでは子供たちにまずフォニックスを教えてしまうそうです。
日本ではmpi(https://www.mpi-j.co.jp/)がフォニックス教育に長けていますので、興味がある方はそちらの
「フォニックスチャンツ(https://www.mpi-j.co.jp/c/item/1518/&category_id=01)」
というDVDをご覧になると、わかりやすいと思います。
スマイルゼミの英語プレミアムでは、まずPhonicsの音を聞いてみます。
その後、口の動きを確認します。
最後に、自分でも真似して発音してみます。
子供は自分の顔が画面に映るだけでも、ちょっと楽しい気持ちになれますね。
発音を学んだあとは、おさらいです。
フォニックス学習特有の、同じ発音の単語がいくつも出てくる面白い文章を学べます。
怒ったアリが、なんでリンゴを食べているのか考えてはいけません(笑)
「angry,ant,appleが、すべて同じ音ではじまっている」と気づくことが重要です。
すると、次に「animal」という単語が出てきても、「a」という音から始まっているので、「apple」とおんなじ「a」と発音すればいいんだな、と見当がつくようになります。
ダメ押しでもう一種類、おさらい問題が出てきます
読まれた音が「fox」なのか、「fax」なのか選びます。
大人でも、慣れていない方はちょっと悩むかもしれません。
英会話の中で単語を覚える
単語だけをフラッシュしていく「通常英語」に対し、「英語プレミアム」では、実際に使う文章の中で語彙を増やしていきます。
例えば服の種類を覚える場合は、お店屋さんに行ってみます。
たくさん服が並んでいますね。
クリックすると、その単語を知ることができます。
「sweater」ですね。
発音を覚えたら、次は会話の流れの中で単語を使ってみましょう。
店員さんが話しかけてきました。
日常でもよく耳にする「May I help you?」という表現を覚えることができます。
続けて、「Yes.A sweater please.」と、文章の中で先ほど覚えた「sweater」という単語を使っていきます。
お子さんが何かを英語で聞かれた時に、単語でしか答えられない、という場合はこういったフレーズを繰り返して練習していくことで、徐々にきちんとした文章で答えられるようになります。
似ている単語があるときは、捕捉もでてきます。
「標準英語」でも、これくらいはカバーしておいてもらいたいところです。
何度も店員さんとお客さんのやりとりを繰り返した後は、「標準英語」でも出てきた発音チェックをします。
左が「標準英語」と同じ発音チェックで、右はリズムに合わせて単語を連続して言う「チャンツ」という発音練習です。
個人的にはあまりチャンツが役に立った経験がないので、なくてもいいかな…と思いますが、子供は音楽にノリノリでポンポン答えていくのが楽しいのかもしれません。
まとめのチェック
すべての学習を終えたら、まとめ問題に取り組んでみましょう。
急に英検のような画面が出てきましたね。
「英語プレミアム」ではこのような問題が20問出てきます。
数だけでも「標準英語」の4倍。
しかも内容は「単語」ではなく「文章」で問われます。
例えば「Where do you live?」という質問に対して以下の選択肢が出てきます。
1:I live in Brazil.
2:I live in Japan.
3:I live in Australia.
下部に表示されている英文は、通常表示されませんので、英文だけを聞いて答えを選びます。
この問題ですと、英語での国の名称はもちろん、国旗も知らないと答えられません。
他にもこんな問題もでてきます。
英文で「Nice to meet you.」と答えられたら、どう答える?という問題ですね。
こちらも下部の英文は通常表示されていませんので、リスニングだけで回答を選びます。
英検やTOEICなどでもよく見られる問題ですね。
次は「map」をどう読むか、選ぶ問題です。
読み上げられるのが「map」と「mop」ですので、3-1で学習したフォニックスが身に潰えていないと、答えがわかりにくいかもしれません。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
「標準英語」と「英語プレミアム」では大きな違いがある、という点をお分かりいただけたでしょうか?
他に英会話などを習われているようであれば、「英語プレミアム」をわざわざつけなくても良いかもしれませんが、英語学習の経験があまりないお子さんにとっては、「英語プレミアム」の知識は必須だと思います。
本来は通常の月額料金だけで「英語プレミアム」の内容も学べればベストだと思うのですが、毎回アニメーション付きのゲームや、充実した英語問題を作るためには、なかなかそれも難しいのかもしれません。
ぜひ他の英語教材と合わせてご検討してみてください。