(公式動画です)
タブレットで学ぶ通信教育の先駆け「スマイルゼミ」には、基本の月額料金だけで学べる「プログラミング講座」があります。
文部科学省の学習指導要領改訂に伴い、最近は子供の習い事として「プログラミング」が人気ですが、レッスンは平均月1万円前後と高額です。
でもおうちで、スマイルゼミに元々払っている月額2980円の中で、ちょこっとでもプログラミングが学べるのなら、ぜひやってみたいですよね。
そこで、小学校1年生の教材として配信されてきた「プログラミング講座」を実際に体験し、その内容をご紹介します。
そもそも、なんでプログラミング学習が必要なの?
普段パソコンの電源を入れることが少ない親御さんにとっては、未知の領域といっても過言ではない「プログラミング」。
どうしてその「プログラミング」が近年こんなにも注目されているんでしょう?
その理由は皆さんご存知の通り、小学校の「新学習指導要領」にあります。
簡単に言ってしまえば、小学校で「プログラミング教育」が必修化されるのです。
その言葉だけをとらえると、小学生が自分でプログラミングを組んでロボットやゲームを作る…ような授業が必修化されるようにもとらえられますが、本来の目的はそこではありません。
文部科学省の「学習指導要領解説」によると、最大の目的は『「プログラミング的思考」を身につけること』とされています。
「プログラミングを覚える」のではなく「プログラミング的思考を身につける」ことが目的なのです。
でも、この違いはどこにあるのでしょう?
「プログラミング的思考」の解釈にもいろいろありますが、「目的を達成するために、試行錯誤しながら、その手順を具体的に組みあわせる」こと、と考えると近いかもしれません。
例えばスマイルゼミの「プログラミング講座」ではこんな問題が出されます。
「サイコロをやじるしに沿って、旗まで転がしてみよう!」という問題です。
4の反対は3だから、一回左に倒すと3が上にきて…と、自分で結果を予想しながらサイコロを動かしてみます。
この問題はあくまでも練習問題で、ステップを進んでいくと、「1が上にくるように、サイコロを転がしてみよう」という問題に変わります。
旗にたどり着くには、左側に転がしていく方法もあれば、一度下に転がしてから、左に進む方法もあります。
「どうすれば目的にたどりつけるのか」を自分で考え、「その手順を具体的に示す(サイコロに命令する)」ことが、「プログラミング的思考」につながるのです。
サイコロだけではなく、ゴミの分別という身近な問題に取り組むこともあります。
こちらは流れてくるゴミを、磁石につくかどうかで種類別に分別していきます。
小難しい話はさておき、子供にとっては楽しいゲームの一つとして取り組むことができる学習です。
ぜひ親子でチャレンジしてみてください。
どうやって配信されてくるの?
配信回数は、春・夏・秋の年3回です。
こちらの画像のように、特別講座の一つとして配信されてきます。
特に申し込みは必要ありませんし、追加の費用も発生しません。
欲を言えばもう少し配信回数を増やして欲しいところですが、これから増えていくことに期待しましょう。
実際の内容は?
それでは、実際に講座の内容を見ていきましょう。
今回は例として、基本中の基本「サイコロ」を使った講座を解説します。
ステージは毎回3つに分かれています。
「ステージ1」目的と操作方法を学ぶ
「ステージ2」実際に問題に挑戦する
「ステージ3」「プログラミング的思考」をはぐくむ問題にチャレンジ
それでは、実際のステージごとにご紹介していきましょう。
ステージ1「プログラミングをはじめよう!」
対象が小学校1年生ですので、まずはサイコロについて学びます。
サイコロには1から6までの6つの面がある、という基本的な情報を知ります。
サイコロについて学んだあとは、いきなりサイコロを転がしてみます。
「習うより、慣れろ」ですね。
右下の「めいれい」をつなげて、コロコロ旗まで転がしていきます。
1年生でもこのあたりは迷うことなくクリアできます。
他に「めいれい」の取り消し方など、操作方法をゆっくり一つずつ覚えていきます。
操作方法を覚えると、早速予想を立てる問題が出てきました。
「サイコロを右に二回転がすと、どうなるかしらべてみよう」
現在、1が上になっていますね。これを2回転がすことで、1の裏側が6であることを自分で見つけます。
「サイコロを2回同じ方向に転がすと、裏面が上にくる」ということに気づかなかった子供のために、注釈も1ページ入ります。
さらに、サイコロを3つ並べて、それぞれの裏面がどうなっているのかを自分で検証します。
ここでようやくサイコロの性質を学びます。
「表と裏は、足して7になる」という性質を、自分の実験結果を通して体感することができます。
そしてここまでやって、ようやく「ステージ1」クリアです。
普通に進めて5~10分前後かかりますので、ステージ1だけで他の講座の1つ分のボリュームがあります。
飽きっぽい子は、このあたりで挫折してしまうかもしれません。
毎月この長さの講座が追加されてくると、コンプリートが難しくなるので、配信回数が少ないのかもしれません。
ステージ2「もんだいにちょうせんしよう」
ここからは「結果の予想を立てる」という内容に変わります。
「サイコロをいろのついたますにそって、旗まで転がすと、上の面はいくつになるかな?」という問題です。
さっきの復習ですね。
でも、この問題を解くには2つの情報が必要になります。
1つめは「サイコロを同じ方向に転がすと、裏面が上にくる」という情報で、
2つめは「1に何を足せば7になるか」という情報です。
「スマイルゼミ」のプログラミング講座は、大抵「〇〇×プログラミング」と書かれており、他の教科と複合的な内容であることが強調されています。
今回のサイコロ問題は「算数×プログラミング」でした。
「プログラミング的思考」は、このように「1つの教科として独立している」ものではなく、「社会に出てからもいろんな場面で役に立っていく力」なんだよということを強調したいのかもしれません。
こんな問題も出てきます。
今度は左に一回動かすだけですね。
今見えている「3」が下に来るので、その反対側の面は…と頭で考えると複雑ですが、この画面は自由に回転できますので、わからない場合はぐるぐる回して、反対側の面を確認することもできます。
「予想があっているかどうか(サイコロの性質を理解しているかどうか)」よりも「自分で考えて答えを予想する」ことの方が重要視されるのです。
そして、大人でもちょっと悩むこんな問題も出題されます。
「サイコロの上の面が4になるように、旗まで転がそう」だそうです。
「下に転がすと、5が下になって、2が上にきて…その次は…」考え出すと頭が痛くなりそうな問題ですが、子供は一生懸命考えていました。
親子であれこれ予想しあうのも楽しいかもしれませんね。
これでステップ2の学習内容はおしまいです。
スマイルゼミのプログラミング学習ではこの「ステップ2クリア」を目標としているようです。
ステージ3「スペシャルもんだい」
3つめのステージは、難易度の高い応用問題です。
問題は、毎回ルーレットでランダムに決まるのですが、例えばこのような問題が出題されます。
ステージ2でも出てきた「サイコロをいろのついたマスにそって旗まで転がすと、上の面はいくつになるかな?」という問題ですが、ルートがややこしいので、大人でもすぐに答えられる人は少ないと思います。
予想があっていても、間違っていても、頭の体操になりそうですね。
まとめ
ご覧いただいたように、「スマイルゼミ」の「プログラミング講座」は、これだけやっていればプログラミングができるようになる!という類の教材ではありません。
ただ、これからはじまる「プログラミング的思考力を養うための授業」には対応できていると思います。
試しにやってみて、子供が気に入って何度も解いているようであれば、無料でプログラミングを組んでゲームなどが作れる「Scratch」(https://scratch.mit.edu/)などもご自宅でやってみるとよいかもしれません。
プログラミング系の習い事に通うのは、それが出来てからで十分だと思います。
もし少し予算があれば「Osmo」(https://www.playosmo.com/ja/)の「coding family」もおススメです。
画面上で命令を並べるのではなく、実際にスイッチをいくつも組み替えてキャラクターを操作する楽しいゲームです。
近年は楽しみながら子供の思考力を育てられる優秀な教材がいくつも市販されていますので、ぜひスマイルゼミと合わせて取り組んでみてはいかがでしょうか?